今回は織りについてです。染め上がった糸を反物にしていくわけですが、その織りあげる機械のこだわりをご紹介します。
伝統の織り技
ヴィンテージデニムにかかせないのが、セルヴィッチと呼ばれる耳付きのデニム。
シャトル(旧式力織機)と呼ばれるヴィンテージの機械で織ったもののみの証です。シャトル機械は1785年イギリスで発明され、わが国では1897年、豊田佐吉(トヨタ自動車創業者の実父)によって開発され、国産ヘヴィーオンスデニムが生産されていた当時は、現在では製造されていない「TOYODA」製自動織機が主流で活躍していました。デニムの大量生産化によって姿を消していったこの旧式の力織機に今なおこだわり続け、世界一のデニムを目指している職人さんとともに桃太郎ジーンズのデニムは作られています。
本物のデニムはただ耳が付いていればいいというものではありません。糸を打ち(織り)込むためにパワーを必要とするヘヴィーオンスのデニムを出来るだけ糸にテンションをかけずに、コットンの特性を損なわず素朴な風合いに織り上げるためには、厚物織物専用の「重式力織機」の厳選・整備から始まり、織りのスピードを極力落として丁寧に織り上げる職人技術によって、初めて平面的ではない凹凸にある「本物」のデニムが生まれるのです。
原綿の選択、ムラ糸の形状、インディゴ染め、織機、織り、全てにおいてこだわり抜いているからこそ、桃太郎ジーンズの絶妙な穿き心地と色落ちを可能とさせるのです。
次回は縫いをご紹介します。
※こちらの情報は桃太郎ジーンズのパンフレットをもとにしています。店頭でも配布しておりますのでお気軽にお持ち帰りください。